遙か彼方の音

ぼくのHAWAI'I

TIKI - Kūka'ilimoku

ポリネシアの守り神。
戦闘の神、クカイリモク。

夜のレイ

コナの町を歩いていると、
黒い溶岩の塀（ハワイの石垣はだいたい黒い溶岩を積んである）に座ってレイを編み、その場で売っている女性がいた。
夜、同じ道を通りかかると、みんないなくなり、売れ残ったレイが捨てられていた。
黒い石垣に捨てられたレイはとても美しかった。

アウトリガー

ぼくは乗らない。
ワイキキの浜を出て行っては
帰ってくるカヌーを見ているだけで充分。

TIKI - Souvenir

ひと昔、いや、ふた昔も前だと、「ハワイ土産」といえば「ティキ」の置物は定番だった。
ティキを買うなら木彫りがいい。
ミロの木、コアの木、モンキーポッド。
シダや椰子の木でも作られる。
いまでは木彫りの職人も少なくなっているようで、土産屋を覗いてみても、大量生産の樹脂製ティキがほとんど。
しかし探せばまだまだ木のものもある。
木彫りのティキには“マナ”が宿っているような気がする。

KALO

タロイモは古くからのポリネシアンの主食。
ポリネシアンは、タロイモと一緒に太平洋を北上して、ハワイに渡ってきた。だからタロイモ作りは、ハワイ人のルーツを示しているともいえる。

19世紀、欧米人がハワイの土地を都合良く独占し、広大なサトウキビのプランテーションを始めると、タロイモ畑は徐々にすみのほうに追いやられていった。それは欧米に侵食されるハワイの状況そのものだった。
山からの恵みの水を運ぶ水路は、すべて広大なサトウキビ畑のために曲げられ、主食であるはずのタロイモ畑のためには、その水をハワイ人が自由に使えない時代が実に長く続く。

それでも細々と受け継がれてきたタロイモ作り。
ハワイの大切な文化として、そして健康食品として、若い人たちにも人気がある。

タロイモをペースト状にしたものは「ポイ」と呼ばれる。
これこそハワイのソウルフード。
器に供されたポイは、とても大切で神聖なもの。
ハワイの人々の祖先である“HĀLOA”の霊が存在していると信じられている。
やはりタロイモこそは、ハワイ人のルーツなのだ。