NHKスペシャル『アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり』見る。
「イゾラド」とは「隔絶された人々」という意味を持ち、文明社会と接触したことのないアマゾンの先住民をそう呼ぶのだそう。
アウラという名のイゾラド男性。
以前はジャングルに住み、真っ裸で狩りをしながら生活していたが、後から入植した開墾農家と軋轢を繰り返し、やがて「保護」された。
いまは先住民保護地区の小屋に住んでいる。
アウラの言葉は、他の民族、部族には一切通じない。
言葉が通じないので、どこで生まれて、どんな家族がいて、どうやって暮らしてきたのか、全く分からない。
わかっていることは、その部族のなかで、アウラがたったひとりの生き残りだということ。
アウラはノルバウという言語学者には心を許している。
ノルバウはアウラの小屋の隣に住み、近くにあるものを一つ一つ指差しながら、アウラが喋る単語を集めていった。
そして徐々に、他の仲間はどうしてしまったのか、部族に何が起きたのか、おぼろげな輪郭が浮かび上がってくる。
それは「文明」との接触、軋轢…
先日見た『大アマゾン 最後のイゾラド』もそうだったが、見終わってもしばらく茫然としてしまった。
ひとつの民族が滅んでいく記録。
まさにゴーギャンのいう、「我々はどこから来たのか。我々は何者か。我々はどこへ行くのか」…
(2020年5月19日 記す)
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